入試がだんだんと近づいてくると、子どもも、親も、複雑な気持ちになってきます。
思ったように進んでいない受験勉強に、もっと時間がほしいという気持ち。
そして、こんな大変な受験勉強から早く逃れたい、終わってほしい、という気持ち。
相反する気持ちが入れ代わり立ち代わりやってくるのです。

いずれにしても、いよいよ入試が近づいてきたときに、勉強に使える残り時間を把握しておくことは、
学習効率を上げるうえで、とても大事なことです。

入試までのあと○ヶ月、その間、各科目に、一体どれだけの時間をかけられるのか、
ざっくりとでも分かっておくと、最終的に焦りなく受験勉強を進めていくことができるはずです。

ただ、残りの持ち時間を知ることは、焦りにもつながります。
往々にして、思うように進んでいないのが勉強です。
残り時間を知れば、”間に合わない”ことに気づいてしまうからです。
子どもの様子を見ながら、プレッシャーにならない程度に、時間を意識させましょう。

事実を伝えるだけです。
困ったね、とか、間に合わないね、などとは言わずに、
「あと何日あるか」、その事実だけを伝えてあげればいいのです。

伝えながら、今までの頑張りも褒めてあげましょう。
「あと3ヶ月になったね。2年間塾を続けてきて、しっかりと力も付けてきれるよね」
「残り3ヶ月でやれることを考えてみようか」

やることが分からない状態では、子どもは不安になりますが、
やることさえ見えてくれば、落ち着いて状況を把握できます。

「あと10日、いよいよだね。今まで頑張ってきたから、大丈夫」
心地いい緊張感が、ラストスパートを前向きに加速させるはずです。

残り時間を知れば、もうすぐ終わるという楽しみも見えてきます。
その楽しみに向けて、学習効果を上げていきましょう。