子どもに「将来を考える材料」を与えよう
中学受験は決意した。
しかし、志望校が定まらないとお嘆きのお母さんは、とても多いようです。
特に、シンガポールにお住まいの皆さんは、気になる学校があったとしても、いますぐに訪問することはなかなか難しいと思います。
子どもにとっても、明確な目標がないなかで
「勉強を頑張ろう」
だなんて、はっきり言って無理な話…。
今お母さんにできることは、正しい情報を収集することと、わが子と向き合うことでしょう。
中学受験において最も重要なのは、この事前準備にあるのです。
受験の目的は合格の先にある、と前回のコラムでもお伝えしました。
子どもの意志で受験を決めたご家庭であれば、志望校の選出に苦労することは、ありません。
なぜなら、合格の先のヴィジョンが見えているからです。
特定の学校に絞るのは難しくとも、こういったことができる学校というイメージはつかめるはずです。
一方で、イメージも含め、志望校が全く見えてこないとしたら、それは合格したあとの目標を見つけられていないからかもしれません。
親からしたら「将来のための受験」で納得できるかもしれませんが、
子どもは「将来」と言われても、漠然としていてそこに向かって動くことはできません。
まずはお子さまの将来を明確化することから始めましょう。
「15年後は、何をしているんだろう?」
「30歳のあなたは、どんなお仕事に就いているかな?」
と数字を折り混ぜながら将来をイメージする質問を投げかけ、想像するための材料を与えます。
本を読んだり、美術館や博物館に行ったり。
自宅でも、掃除や料理を一緒にしながら、それらを生業としている人がいることを伝えることが、ヒントになったりもします。
「研究者」「英語の先生」「建築家」など具体的なイメージが湧いてきたら、「夢を叶えるプロセス」を一緒に考えます。
その過程で、こういうことができる学校に行ってみたい…とお子さんからの興味が出てくるのだと思います。
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