「環境」整備のヒントー③


イマドキの理想の子育て観と言えば……子どもの主体性を重んじ、自分で考える力を育むというものです。

ところが、そこにはわが子を放置してしまうことになる危険性が潜んでいます。

子どもに自由を与えながらも放置はしない子育てを実現するために「環境」整備に目を向けましょうというテーマに掲げ、回をまたいでお話ししています。

https://saita-coordination.com/education/moving-article

https://saita-coordination.com/education/refrain-article

今回、お伝えしたい3つめのヒントは

「あなたはどう思う?を口グセにする」です。

子どもには、元来考える力があります。

しかし、何をするにもスイッチ1つ、あるいは声をかけるだけ……という便利になりすぎた現代の生活においては、考える機会がかなり減っているのです。

家族が一緒に暮らしていても、なかなか自分の考えを表現するタイミングもありませんよね。

だからこそ、

あえて「あなたはどう思う?」

という問いかけを繰り返し、子どもに「自分の意見」を考える時間を与えていくのです。

どんなに小さくても、子どもなりの意見はあるもの。

お母さんは、そのことを念頭において、子どもなりの意見を日常的に引き出してあげることです。

繰り返しているうちに子どもは

「自分の考えが大切にされている」

と感じるようになります。

そこから「自分には価値がある」と思えるようになり、自分自身に自信をもてるようになり、みずから次の行動へと移っていくことができるようになるでしょう。

親子のかかわり合いが、対話を通してしっかり取れている子どもは、お友だちや周囲の方とのコミュニケーションが上手になっていきます。

子どもは、大人の準備期間ではありません。

子どもの

「子どもとしての今」を大切にしてあげてください。

それこそが、みずから動き出す子どもを育てる一番の方法だと思っています。

written by 江藤 真規