想いは言葉にして、相手に届けよう


はじめての寝返り。
ハイハイをして自力で進んだ小さな一歩。
手をパチパチ叩いて喜びを表した瞬間。
ほっぺを触るしぐさで「おいしい」と気持ちを伝え てくれたとき——。
子どもが小さかった頃は、日々成長を目の当たりにしては感動し、どんなにささやかでも”できるようになった”ことが嬉しくて「すごい ね」「上手だね」とほめてきたと思います。

大人もそうであるように、子どもはほめられればうれしいもの。
『じょうずだね』と声をかけられた子は自分の可能性に気づきます。
『スゴい!』とほめられ たら、自分はできるという思いが心を強くします。

『ありがとう』と伝えられると、自分の言動に自信をもつことができ、人に優しくできる心が育ちます。

「プラスの感情を声に出す」行為は、発する側にも受け取る側にも、いい影響を与えます。

受け取る子どもは生き生きとして、その姿を見ることによって、発したお母さんたちも幸せな気分になります。この繰り返しにより、親子の関係も徐々に変化していきます。
ここは「親子なのだから想いは伝わる」で済まさずに、うれしい気持ちや喜び、驚きの感情を声に出して相手に届けましょう。

ほめるのが苦手という方は、教育コーチングでは『やったね』『できたね』『さすがだね』の3つを唱えることから始めます。慣れないうちは心がともなわなくても大丈夫。
ほめられることによって子どもは笑顔になり、続いてお母さんも笑顔になれるはずです。そして、気づけば自然と子どものいい面を見れるようにもなっていることでしょう。

私も「子どもをほめる」ということを、子育てのなかで一貫してやり続けてきました。

無限の可能性を信じて、子がもつ才能をどこまでも伸ばしてあげたいとの想いを、ほめることで達成してきたのかもしれません。