【今回のご質問】
外では大人しいのに、家ではわがまま放題、別人です。
子どもにナメられているのかなと悲しくなります。

見方を変える

お子さんには、甘えられる場所があるということですね!
深刻なお悩みに対して大変失礼な言い方ですが、
客観的にこの状況を見るなら、こんな言葉が出てきます。
外では気を張って過ごしているお子さんが、
家では自分を開放している、ということです。
ここでは「ありのままの自分」でいていいんだ!という安心感があるからでしょう。
お子さんが自分を出せる環境を、しっかりと作っておいでになる…、
それはとても素晴らしいことと思います。

とはいえ、その状況が親御さんのストレスになっているなら、
何らかの対処が必要でしょう。
お子さんに、家でも気を遣うように伝えたいですか?
親しき仲にも礼儀あり…が伝わる年齢なら、
「言葉を選びなさいよ」というアプローチは有効かもしれません。

他方、まだその意味が分からない段階においては、
「見方を変える」ことが有用です。

見方を変える…今起きている現象に対して、
「内弁慶」「家ではわがまま放題」という見方ではなく、
「家では羽を伸ばしている」「ストレス発散ができているから、元気に過ごせている」等、
見方を変えていくということです。

私達は解釈の世界で生きています。
事実は一つ、この場合は「子どもの態度が外と内では違う」ということが事実です。
この事実に対して、子ども目線で解釈を加えてみれば、
今の状態も決して悪くないと思えるかもしれません。
「そうか、家がこの子にとっての居心地良い居場所となっているんだ」…と。
まずはここがスタートです。

次に、自分はお子さんにどうして欲しいのかを考えます。
「家で言いたいことを我慢してもらいたい」のか、それとも、
「もっと外でも自分の意見を発信してもらいたい」のか…?
自分のニーズに応じて、対応の仕方は全然異なりますよね。
もしも後者ならば、「あなたは内弁慶」などと言うこと自体が逆効果になってしまいます。
それより、「あなたの考えは面白い」等、お子さんを承認していくことが、
外でも自分らしくあることにつながっていくこと、間違いありません。

私達は解釈の世界で生きています。
たった一つの事実に対して、自分が付している解釈が間違っていると思ったら、
見方を変えてみると、きっとラクになることでしょう。