環境を整える

教育が変わるということに、不安感を抱えていらっしゃる方も多いようです。
確かに日本の教育は、今過渡期にあります。
しかし、それは決して複雑化するということではなく、
学びの目的が「社会で生き抜く」ということ、
つまり学びと実際の社会がより一層つながってきたということを
意味しています。「自分の力で」実社会を生きていける(創造していける)人を
育てていこうという、シンプルな考えに基づいた教育改革なのです。

まずは、お子さんに影響力を与える保護者の皆さまには、
不安感ではなく、期待感をもって、様々な変化を見てもらえればいいのでは…
と思います。不安感は伝染してしまいます。
子どもが不安になってしまったら、
せっかくの改革も台無しになってしまいます。

その上で、低学年のお子さんとの関わりには、
是非新しい感覚を意識されたら・・・と思います。
その感覚とは、「親が何かをやってあげるのではなく、
子どもが自ら力を発揮できる“環境”を整える」ということ。

環境には、例えば以下のようなものが考えられます。
「①人的環境」:
保護者の皆さんのあり様が、最も大きな環境要因です。
お子さんとの対話を楽しんでください!
お子さんへの質問が、子どもの表現力を育てます。

「②物的環境」:
例えば冷蔵庫にあるものを使って一緒にお料理など、どうでしょう。
お料理ができるまでには多様な学びがあるはずです。
想像力、やり遂げる力、立ち直る力、
何より「美味しい」と言ってもらうことで、自己効力感が育ちます。

「③情報環境」:
ありすぎる情報の時代、お子さんはどうやって、
どのような情報を入手していますか?
実社会で生き抜く力はもちろんのこと、この先の学習においても、
自ら必要な情報を得ていく力はとても重要です。
まだ低学年だから…と、親が与えるばかりではなく、
安全な環境を作ったうえで、お子さん自身が情報収集できる機会も
作られるといいでしょう。

学びはますます楽しくなっていくはずです。未来社会が楽しみですね。