「反抗期」は親子関係を発展させる絶好のタイミング


小学校高学年になると、ときどき

「何かにつけて反抗的な態度をとるようになる」

プチ反抗期が始まる子が、現れます。
そして、お母さんたちから

「どうしたらいいのでしょうか」

と、相談を受けることも少なくありません。
これまでは親の言うことをきちんと、よく聞く「いい子」になることが自然とできていたのに、10歳を超えた頃から少しずつ「それでは何かが違う」という違和感を覚えるようになっていきます。

同時に「本当の自分ってなんだろう」という気持ちが、自分のなかでムクムクと湧き上がってくるような感覚があるようです。

遠い記憶をたどってみてください。お母さんたち自身にも、同じような思いを抱いた経験があったのではないかと思います。

平均的にはもう少し上の年代(中学1年生〜2年生くらい)に多く見られる傾向にありますが、次から次に沸き起こる気持ちのはけ口をどこに求めたらよいのかわからない……。

そのような感情が渦巻いてイライラするのでしょう。

しかし、いくら自分に同じような経験があったとはいえ、お母さんとしてはわが子の豹変ぶりを目の当たりにしたら混乱してしまうのも、無理ありませんね。

私の娘にも、同じような時期がありました。

「私のなかに、もう一人の違う自分がいるみたいな感じがする」

と言って、私の言うことに反抗するようになりました。

このように親がコントロールできない状態になるのは、子どもの成長の証拠。

当たり前のことなのです。

「口ごたえするんじゃありません」と諭したところで、効果はなし。

親子でも、お互いに異なる人間同士。反抗期とは、そんな人間関係の第2ステージとも言えるのではないでしょうか。

私とあなたは別の人。冷たく突き放す意味では、もちろんありません。

主従関係ではない、それぞれに尊重しあえる親子の仲に発展させていく絶好のタイミングというわけですね。

 

written by 江藤 真規