イマドキ保護者のREAL VOICE-教育コーチングの視点-

case.10  中学1年生の息子をもつお母さん
「中学受験が終わったら、
学習意欲が全くわかない様子です…」

中学受験が終わって気が抜けたのか、
学習意欲が全くわかない様子です。

負けん気もなく、成績が悪くても気にもしない。
どうしたらいいのでしょうか。

↓↓↓ 子育てコーチ・江藤真規の教育コーチングの視点 ↓↓↓

保護者にとって「手放すこと」は、大の苦手。
「やっと終わった!」とリラックスしている子どもにし、
「さあ、次の受験に向かって!」とお母さんは頑張ってしまいます。

受験が終わってほっとしている子どもを見ては
「燃え尽き症候群」と追い詰め、結果
子どもをそのような状態にしてしまうことも……。

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解決に導く「提案」のヒント
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1.保護者自身の思考を整理する
→「学習意欲とは、どのようなものだと考えますか?」

保護者自身は何を求めているのか、
何に困っているのか思考の整理を促します。

2.視点を今から未来に移す
→「理想的な大学受験とは、どのようなものですか?」

5年後の大学受験を迎える頃を想定し、
子どもの様子をイメージしてもらいます。
大きく成長したお子さんが、自立して
自ら目標に向かって学習している姿が浮かぶことでしょう。

3.未来から今を俯瞰してみる
→「5年後、そのような息子さんになるために
今の時期に一番大切なことはなんだと感じますか?」
「これだけはやっておいたほうがいいと思うことはなんでしょう」

未来から今を俯瞰してもらい、子どもに
伝えたい必要最低限のことに意識を向けてもらいます。

4. メガネをかけ変える
→「中学受験を通して、手にした力は何ですか?」
「それをさらに伸ばすために、どのような声がけをしましょうか」

いいところに目を向け、親として
何をしていくことが必要かを考えてもらいます。
さらには具的な言葉を考え、口にしてもらうことにより
行動を変容させることができるでしょう。

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闇雲に勉強をすることより、
新たな夢や目標を探す時間が大切なこと、

受験のための勉強と、興味関心の輪を広げていく勉強には
違いがあることに気づくことができれば、
家庭のなかに楽しい空気が流れそうですね。

保護者にそういった気づきを与えてあげられるのも
第三者である塾(講師)だからこそ、できることだと思います。

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WEEKLY IN-PUT【今週の保護スキル

メガネをかけ変える

今回紹介したリアルボイスの最後に、
「メガネをかけ変える」というフレーズが出てきました。

コーチングの世界では「リフレーミング」と呼ばれている
手法で「出来事の枠組み(捉え方)を変える」ことを指しています。

よくある例え話で、
コップに半量の水が入っている事実は同じでも
夏場5kmのランニングを終えた後なら「半分しかない」と思うでしょうし
薬を飲むだけの水が欲しいときなら「半分もある」と思うでしょう。

つまり、状況や考え方によって
事実の捉え方は変わるというわけです。

哲学者ニーチェも「事実は存在しない。あるのは解釈だけ」と
いった内容の言葉を残していますが、
捉え方を変えれば、人生における選択の幅が広がり
世界は一瞬にしてプラスの方向に変わるということです。

子どもの成長を促そうとする子育て、そして受験の現場では、
どうしてもマイナスの要素が目につきがちです。

そんな時には、悪いところが目立つメガネを外して
いいところしか見えないメガネにかけ変えてみてください。