塾現場のREAL VOICE-教育コーチングの視点-
case.2 子どもの力を信じ切れない保護者への応策

「中学2年の女子・Aさんは、地域のトップ校を目指すつもりでいます。
今の成績では、まだ領域には届いていませんが、
本人はこれから頑張りたいと言っているのです。
しかし、Aさんの保護者は『無理せず、行けるところに行けばいい』との考えで…。
上を目指すには、通塾日数を増やすことも必要になってきますから、
経済的な面を考えて、Aさんの考えに反をしているのかもしれません。
営業と思われるのもイヤですし、強く言えずモヤモヤしています。

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費用の面がからんでくるため、保護者にして
「もっとコマ数を増やしましょう」とは言い出しにくいですよね。
しかし、保護者の顔色をうかがいながらの応では、
いずれの選択をとるにしても、気持ちよく前進していくことができません。

曖昧さは回避しながら、ざっくばらんにお話ししてはどうでしょうか。
いちばん大切なことは、Aさんの頑張りたいという気持ちです。
子どもから大人に変化する途中にいる、中学2年生であるAさん自身が
きちんと納得できるかたちを目指していきましょう。

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やり取りの一例を、提案します。

1「無理せず、行けるところに…と思われる理由を、的に教えていただけますか」
保護者自身の思考の交通整理から始めましょう。
考えを客観的に把握することで気づきが生まれ、
気持ちの変容につながることもあるからです。

2「Aさんのチャレンジしたいという思いを、どのように感じていますか」
する理由を尋ねると、相手を批判しているようにもなります。
そこは「気持ちを教えてください」というスタンスで問いを投げかけましょう。

<返ってきた気持ちを、しっかりと受け止めた上で「本当の願い」を聞き出します>

3「Aさんには、どのような人生を歩んでもらいたいですか」
そんなふうに言ってもらったらAさんも嬉しいでしょうね、という承認を忘れずに。

4「頑張ろうとしているAさんが、この先後悔しないように、
受験経験が彼女の未来につながるよう、一緒に考えていきましょう」
Aさんの頑張りを伝え、先の成長にも大きな期待がもてることを伝えた上で、
一緒に考えようという投げかけをして、保護者に安心を与えてください。

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口では何と言おうと、どの保護者も、
我が子には幸せな人生を送ってもらいたい、と思っているはず。

説得したり、批判したり、この親は駄目だと諦めたりするのではなく、
保護者の本当の気持ちを引き出すことに意識を向けてみてください

保護者が単なる不安からAさんの頑張りに反しているならば、
保護者の気持ちは話をしながら変容していくこともあるでしょう

もしも、チャレンジしてもらいたくないという何かしらの理由があるのならば、
それをAさんも認識した上で進路を考えていく必要があるでしょう
先生が間に入ることで、親子関係が良くなる場合もあるものです。