基礎学力について、具体的に話をしよう


中学受験に向けて努力を続けていると、時折

「自分は何のために勉強をしているのか」

わからなくなってくることがあります。

子どもだけでなく、親である私たちも、苦しむわが子の姿を見るにつけ
本来の目的を見失ってしまいそうになる瞬間が、あるものです。
子どもたちが学校でさまざまな教科を学ぶのは、社会生活を送る上で
最低限必要になってくる「基礎学力」を身につけるためです。

例えば、国語はコミュニケーション能力を豊かにするための語彙力や、
相手の言葉を受け止めて理解しようとする力、また時には言葉の裏に
隠された心理を想像し、読み取る力、思いやる力を育むことができます。

数学は、単純に計算がスムーズにできるようになるだけでなく、
数や図形の規則性や法則性を効果的に利用しながら

「さまざまな問題を解決に導く」

経験を積むことで、社会に出た際、直面するであろうあらゆる問題に対し、
最善の解決策を見つけるための力を養うことができます。

やりたいことだけを専門的に勉強すればいい、という考えもあります。

しかし、一つのことを専門的に深く学ぶ場合にも、義務教育で得られる程度の基礎学力は必要になるもの。

知人の話ですが、カメラマンを志し芸術系の大学を進路に選んでいました。

センスを磨く美術と、受験科目の国語と英語以外をおざなりにしていたところ……
入学して1年目の必修科目に化学と工学があり、それはもう必死に勉強したとのことでした。

子どもたちが純粋に学ぶことを楽しんでいるうちは、このような話をする必要はありません。

「なぜ、勉強をしなければいけないの?」

という壁にたちはだかった時は、基礎学力の意味と重要性について、しっかりと教えてあげて欲しいと思います。
そして、

受験を通して目的を達成する力を育んでいるのだということも、ぜひ伝えてあげてくださいね。