とっても使える”気持ちの切り替え術”


先日、このような子育てエピソードを伺いました。

子どもが

「いけないこと」

「してほしくない失敗」

をするたびに、お母さんは

「なんでこういうことをしたの?」

と問いかけをし続けたそうです。

ある日「いけないこと」をしてしまった子どもは、お母さんの口が「なんで……」と言いかけた瞬間「だって、○○○だったんだから!」と、我先に言い訳を始めたそうです。

それを聞いたお母さんはハッとして、子どもに謝り、大切なのは言い訳をすることではない、と伝えたとのことでした。

お母さんも、最初からわかっていたはず。
原因を聞いたからって、根本解決にはならないということ。

そして、言い訳をさせても先に進まないということを……。

それでも、子どもが受け入れがたい行動をすると、つい過去に遡って行動の原因を突き止めたくなってしまうのですよね。よくわかります。

人の行動には、すべて理由があります。

そして、理由には「原因」と「目的」の2つの側面があります。
このお母さんのように「なんで〜〜したの?」という問いかけは、原因を探る質問です。

原因追求の問いかけは、責任を問われているような気持ちにさせるので、子どもはお母さんから責められているような気持ちになってしまいます。

だからといって「いけないこと」や「失敗」をしているのに、見て見ぬふりをし続けることはできませんよね。

では、どうしたらいいのか。

もう1つの側面である「目的」に目を向けるのです。
「なんで?」の代わりに

「本当はどうしたかったの?」

と聞いてみてください。

言われたほうも、きっとスムーズに答えられると思いますし、問いかけるほうも「なんで?」というより、なんだか優しい気持ちで質問することができませんか?

来春の受験に向けて頑張り始めたご家庭でも、かなり活用できる言葉の切り替えだと思います。

written by 江藤 真規