長期的な成長を望む場合の注意点
長年、運動指導に携わっている方のお話をうかがう機会に恵まれました。
運動の基本は身体づくりにあるわけですが、それに対する考え方が子どもの受験勉強や、お母さん自身の子育てに対する姿勢にも、参考になると思いました。
身体づくりの基本は、筋力強化と栄養管理と休養の確保。
そのほかにも、競技のスキルアップ練習に費やす時間も外せません。
大会優勝、記録更新といった目的達成のために取り組むべきことは、非常にたくさんあるのです。
それらすべてに対し、全力で取り組むことができれば、誰にも負けない”強さ”を手に入れることができます。
一方で、長期で見たときに、気持ちが途切れやすくなることを忘れてはいけません。
運動も勉強も、人が行動を起こすときには必ず、根本には「何が何でも叶えたい強い想い」があるもの。
しかし、気持ちを実現させるためとはいえ、心に余裕がなくなるほどに追い込んでしまうと、早々に情熱を燃やし切ってしまうことにもなりかねません。
バーンアウト症候群、と言われたりもします。真面目な性格で、目標に向かって一生懸命になれる人であればあるほど、ちょっとしたことをキッカケに無気力状態に陥りやすいのです。
長期的な成長を望む場合には、まず自分自身を長い目で見てあげましょう(わが子の場合も、同じです)。
そして、日々の取り組みにおいて100点ばかりを目指さないこと、です。
例えば中学受験なら、はじめから100点を連発して3ヶ月で気持ちが途切れてしまうより、70点台を維持しながらこれからの半年間を過ごしたあと、最後の3ヶ月は100点を目指していく。
これくらいがちょうどいい、と思いませんか?
自分では100点と思っている取り組みも、少し視点を変えれば100点に満たない可能性だって、あるわけですからね。
written by 江藤 真規
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