イマドキ保護者のREAL VOICE-教育コーチングの視点-

case.1 小学4年生の娘をもつお母さん
「夏の疲れが心と身に…。
塾講師からのプレッシャーでやめたいと言っています」

夏休み前から娘がしばらく調不良が続き、
先週末、ようやく夏期講習に参加出来たところです。
気ばかり焦ってしまいます。
視力もかなり落ちていたり、首肩の凝りもひどく、
心身の疲れが出ているのを感じます。
娘は、塾をやめたいと言っています。
(先生が厳しいので、自信をなくしかけているそうです)

↓↓↓ 子育てコーチ・江藤真規の教育コーチングの視点 ↓↓↓

このケースでは、お母さんの心配は2点あります。
に変容が表れるほど、心身ともに疲れている子どもの健康面にする心配、
そして塾をやめたいと言っている事実にする心配です。

それらを一緒に考えてしまうと、混乱を起こし、
解決に向かうことが難しくなってしまいます。

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解決に導く「提案」のヒント
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1 保護者の話を聴く

→コメントやアドバイスはせずに、
共感しながら“聴くこと”に専念。

2 心配ごとを整理する

→「今一番心配なのは、健康面ですか? 塾をやめたいと言うことですか?」
問いかけることで、これからエネルギーをかける方向性が定まる。

3 行動を考える

→方向性に合わせて”親として何ができるか”を、一緒に考える。

仮に健康面だったならば…….
「慣れない夏期講習、疲れてしまったのですね」と現状を共有した上で

「精神的な疲れと身の疲れ、どちらが大きいと感じますか?」
「お母さんには何が求められていると思いますか?」
「疲れを癒すために、具的に何をしてあげられますか?」

4 実践へと誘う

→行動の内容が決まったら、“確実に行う”ためのコミットメントを行う。

「今日、お子さんが帰ってきたら何をしてあげますか?」
「具的に、何という言葉をかけてあげますか?」

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子育ての不安を訴えられているお母さんにし、
「お任せ下さい、私が解決しましょう!」
というアプローチは、上手くいきません。

子どものことに関する悩みは非常にデリケートであり、
外部の人間にはそうそう簡単に解決することが出来ないからです。

しかし、お母さんの行動を<支援する>ことは出来ます。

保護者自身が前向きな気持ちになり、
最初の一歩を踏み出す支援をする。
これこそが、教育コーチの役割だと感じます。

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WEEKLY IN-PUT

コーチングの「傾聴スキル」を活用しよう

先ほどのケーススタディにおいては、
まず初めに「聴く」ことを勧めしました。

これはコーチングスキルの基本、
「傾聴」に基づいています。

傾聴とは、積極的に相手に興味をもち相手が感じていること
考えていることまで心を込めて、注意深く耳を傾けること。

相手のありのままを尊重し、気持ちに寄り添いながら理解する。
それこそが傾聴なのですが、経験がものを言うため
はじめのうちは、なかなか難しいもの。

そういうときには「スキル」を活用していきましょう。

○聴いていることを伝える「うなづき」「相づち」
○安心感を促す「アイコンタクト」
○キーワードの「オウム返し」
○大切なポイントの「言い換え」「要約」
○相手の思考を邪魔しない「沈黙」

私たちは、誰でも
自分のことをわかってほしいという気持ちを抱いています。

話を聴いてもらえると「理解してもらえた」
「尊重してもらえた」「興味を持ってくれた」と感じ、
相手にして好感や安心感を抱くのです。

保護者との信頼関係を構築するために、
まずは傾聴してみてくださいね。