子どもに理詰めが通用しないときは”ほめのシャワー”を浴びせよう


親としては

「やらせておきたいこと」

が、子どもにとっては

「やりたくないこと」

というのは、往々にしてあります。

私の経験上、言語の習得がそのひとつでした。
低学年の頃、アメリカに住んでいた娘たちにとって「日本語」の勉強はやりたくないことの代表例。

学校で習うわけではないからなおさらで

「どうしてやらなくちゃいけないの? みんなやっていないのに!」

と、このような言葉がしょっちゅう出てきました。

親として、いつかは母国に帰るであろう彼女たちのことを思えば簡単にやめさせるわけにいかず、あれやこれやと理由をつけて勉強を促していました。

ところが……。

「日本語が話せないとおばあちゃんとお喋りができないよ」

と言えば「話しができれば漢字は必要ない」

と返され、

「将来、日本に帰ったときに必要なの!」

と言えば「私だけアメリカに残るからいい!」

と返ってくる。やりたくない子どもは、どうにかして言い返してきます。

こうなってきてしまったら会話の流れを変えるしかありません。
理詰めが通用しないときは、ほめるが勝ち!です。

「ねえ、このプリント、どういう意味?ママに教えてくれる?」

「ママこんなこともわからないの?仕方ないな〜」

ここからは”ほめのシャワー”です。

「2つの言葉を話せるなんて、本当にすごいよね」

「ママにはそんなすごいこと、できなかったなぁ」

「きっといろんな人の役に立てるよ、将来が楽しみね」

などなど。子どもの才能は無限大。

自分はできる!と自信をもてば、どこまでも力を発揮できるのです。

ほめるためには子どものことをたくさん知らなくてはなりませんから意識的にさまざまな方向から子どもを見る習慣ができました。

違う角度から見ると、不思議なくらい違った子どもの様子が見えてくるものです。

そしてほめの言葉を口にしていると自分まで幸せな気持ちになってきたものです。