子どもを取り巻く環境には、大きな変化が起きています。
心が痛む事件も圧倒的に増えました。
子育てとは、もはや「家庭のみ」に委ねることはできない行為と感じます。

「保護者の課題」は多岐に渡り、
解決法が見つからないほど、内容は複雑化しています。

本来であれば、地域社会のネットワークを活かした
子ども育てに向かって行きたいところですが、
現実はその流れとは逆方向に…。
つまり、子育てはますます孤立化する一方にあるのです。

学校や学習塾の先生方の存在は、
保護者にとっては、かなり限定されている
「外部との接触」の一つと言えるでしょう。

信頼関係構築とは、相手との相互理解。
まずは、相手を理解することが重要です。

そこで、本日は
「保護者は何に悩んでいるの?」という
今ドキ保護者の抱える課題について書いていきたいと思います。

まずは、見通しの立たないことへの不安感。

メディアを通して、また塾の保護者会を通して、
「教育が変わる!」
「今までの価値観を変えなければ生きていけない!」等、
保護者は常に危機感を煽られています。

しかし…、
それらの話は一般論であり、大きすぎて、
「我が家の文脈」に落とし込んだ際に、
何がどう変わるのかが見えて来ないのです。
よって、どのように価値観を変えるのか、
どう行動していけばいいのかが見えない…、
これが、今ドキの保護者を悩ませる要因となっています。

具体、具体、具体…、
保護者が求めているのは「具体」です。

次に、時間がないという問題です。

これは、社会構造の変化に伴う課題と言えますが、
今ドキ保護者には、子どもと過ごす十分な時間がないのです。

時短勤務を利用したとしても、
子どもの勉強を見たり、子どもに体験させる機会を作ったり、
子どもと楽しい会話をしたり……、
育児書に書かれているような
「豊かな子育てに必要ないとなみ」を行う時間が
本当に、物理的にないのです。

更には、こういった「子どもとの向き合い方」が
子どもの未来を変えるという事実を知っているが故に、
子育ての不安感はますます大きくなってしまいます。

子育てに熱心な方の方が、
大きな不安を抱えがちである…、
今ドキ子育ての特徴と言えるでしょう。

不安を抱えている「個人」への寄り添いが必要と感じます。

「頑張っていますね」
「お子さん、こんなに成長していますよ」
たった、一言でも、
自分にかけてもらった労いや承認が、
保護者の不安感を薄くすることは間違いありません。

今ドキ保護者の抱える課題はまだまだあります。
次につなげますね。

大きな変化の過渡期にある今、
保護者の変容傾向をマクロで捉えつつ、
対応は、個々の保護者に合わせたミクロレベルで…。
子どもや保護者を知っている先生方だからこそできる
保護者対応だと感じます。