「環境」整備のヒントー②


子どもの主体性を重んじよう、考える力を育もうとするあまり、わが子を放置してしまうーー。

イマドキの理想の子育て観には、このような危険性が伴います。

子どもに自由を与えながらも放置はしない子育てを実現するために「環境」整備に着目をしていきましょう、というお話をしています。

前回お伝えした1つめのヒントは「隣に座る」でした。

https://saita-coordination.com/education/moving-article

続く2つめのヒントは

「子どもの言葉を、そのまま繰り返す」です。

「子育てで一番大切なことは?」

と聞かれたら、

私は「子どもの話を聴くこと」と答えるでしょう。

人は聴き手がいるから、話ができる。このことを、まず念頭に置いておきましょう。

話をする。
ここから子どもが学び取ることは本当にたくさんあります。

自分が考えていること=思考の整理ができますし、話をしながらまだ見ぬ世界、自分の未来などをイメージして、夢や希望を抱くようになります。

よく育って欲しい、と思うのならば、子どもの話をたくさん聴く。これを心がけていきましょう。

お母さんは、よい聴き手になる必要があります。

そのためにとても役に立つのが「オウム返し」です。
子どもの言葉を、そのまま繰り返すだけ。

例えば

「今日は漢字の勉強をしたよ」

と子どもが言えば

「そう、漢字の勉強をしたのね」

と答えます。

「明日は○○ちゃんと、ボールで遊ぼうって約束したの」

と言えば「○○ちゃんと約束をしたのね」

と答えます。

子どもは、自分の言葉を繰り返されることで

「話を聴いてもらっている」

という実感をもち、

そこから「認めてもらっている」という安心感を得るのです。

質問などをしなくても、子どもからは次の言葉が出てきます。
出てこなければ、その話は子どものなかで完結したということです。

 

written by 江藤 真規