イマドキ保護者のREAL VOICE -教育コーチングの視点-
case.21 小学5年生女子のお母さん

この春、5年生に進学した娘のことです。
今年、中学受験を終え、志望校に進学した
兄に感化され「自分も受験をする」と、
4年生の3月から通い始めました。

塾から出される宿題はなんとかこなしているものの、
クラス分けテストでは点が伸びず、
上のクラスに上がることができません。

本人は焦ったり、やる気をなくしたりはしておらず、
入塾当初から楽しそうに通っています。
今までのままのやり方で勉強を続けてよいものですか。
それとも何かしたほうがいいのでしょうか。

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このような質問を生み出す背景には
「不安」があります。

本人は楽しくやっている、
塾ではしっかりと面倒をみてくれている。

しかし点数が伸びない……。
そのことにする不安が、
上記のような質問になるわけです。

保護者への応は「不安を取り除くこと」。
不安の取り除き方の
3つのパターンをお伝えしましょう。

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保護者の不安を取り除く話アプローチ
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1) 保護者にもっと語らせる。
「ご心配があるようですね。
もう少し具的にお話しいただけますか?」

人間は話をしているうちに「オートクライン」という効果が起こり、
心のなかが整理されていきます。

先生が何かをアドバイスされなくても、
「そうですよね。私、もう少し子どものことを信じてみようと思います」
という気持ちになったりするものです。

話す機会を与え、心の中を吐露させてあげれば、
「勝手によい結論に至る」ということ、実は非常によくあります。

先生はうなづきながら、
保護者が気持ちよく語れる場を作ってあげましょう。

2) オーラで信頼をかちとる
「お任せください!プロですから!」という雰囲気
「お母さんはニコニコしていてください」というオーラ

何を言うかというより、
言外の雰囲気で「この先生なら大丈夫。お任せしよう」と
思ってもらえるような応をするということです。

「◯◯ちゃん、楽しくやっていますよ。
算数の時には喜々として問題問いていますよ」など、
保護者が安心できるようなエピソードも盛り込み、とにかく
「お任せください。私達が必ず良い方向に導いていきます。
お母さんはニコニコしていてくれればいいです」
という応を心がけましょう。

3)事例やデータを用いて説得力を高める

学年が変わる時に生徒はどうなるのか。
5年生にこの程度の成績だった子か。
6年になったらどうなっているか。

事例やデータを用いて保護者が
「これで大丈夫なのだ」と納得できる
説明をするのも良いでしょう。

保護者の中には(父親に多い傾向がある)、
根拠となるものがなければ、
納得できないタイプの方がおいでになります。

2)に示した「私にお任せください」では
信用できないタイプです。
そういう傾向がある方には、
何か過去の実績等をお見せしながらの説明が良いでしょう。

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このような実践をした上で
「この生徒はもっと家庭学習の必要がある」と
ご判断される場合には、
それも加えてくださいね。