イマドキ保護者のREAL VOICE-教育コーチングの視点-

case.14  中学1年生の息子をもつお母さん
「中学以降、勉強を嫌がるように……
心配ではあるけれど今の時代、
勉強が全てではない、ですよね?」

中学に入ってから、勉強をやらなくなってしまいました。
私が勉強のことに触れると「お母さんは勉強のことしか言わない」と、
とても嫌がります。

本人の人生ですし、本人に任せようかとは思っています。
塾に行くことも最近は興味がなくなってきているようで、
高校受験のことを考えると心配ではあるのですが……
今は勉強だけではない時代でもありますし、本人に任せた方がいいですよね。

↓↓↓ 子育てコーチ・江藤真規の教育コーチングの視点 ↓↓↓

心の迷いが、主張にズレを起こす会話となっています。

勉強をやらせたいが、子どもの力に負けてしまい何も言えなくなっている。
その状況を正当化したいがために「勉強だけの時代ではありません」と
先生に仰ってもらいたいのでしょう。

しかし、ここで保護者の心の迷いに合わせてしまえば、
子どもの未来が限定されてしまうことになってしまうかもしれません。

今こそ、保護者を啓発する必要があるでしょう。

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解決に導く「提案」のヒント
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1.軸(目的)を明確にする
→「お母さんが一番今気がかりなことは何ですか」
迷路に入ってしまった時は、仕切り直しをすることで建設的な会話となります。
「この時間に何を話すか」という「会話のゴールセッティング」を促します。

2.保護者自身の気持ちを引き出す
→「お子さんの気持ちではなく、
お母さんご自身の気持ちをお話くださいますか」
保護者は自分の気持ではなく、子どもの気持ちを述べる傾向にあります。
特にいい親になりたい気持ちの強い保護者はなおさらです。
保護者と話す時間は、子どもの家庭での様子をきくことはもちろんのこと、
それ以上に「保護者の気持ち」を聞き出すことに、意味合いがあります。
「あなたの気持ちを聞かせて欲しい」と切り出してみましょう。

3.次に、子どもの気持ちに目を向ける
→「では、お子さんはどう捉えているのでしょう」
「そう考えるのは、なぜだと考えますか?」
保護者の願いを明確化したあとに、子どもの気持ちを推測し、
その気持ちを深く感じ取る時間を作ります。

4. 気持ちを伝える方法を模索する
→「お子さんには最低限、何を伝えたいですか」
「お子さんの気持ちを大切にしつつ、お母さんの願いを
伝えるためにはどうしたらいいでしょう」
自分は何を伝えたいのか、どのようにしたら子どもの気持ちを
尊重しながら自分の願いを伝えることができるのか
新しい方法を考えていきましょう。

保護者の願いは、子どもの幸せを願うからこそ。
気持ちの伝え方さえ見つかれば、必ず伝わるものです。

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親の役割は子どもの年齢に応じて変わっていくもの。

しかし、良くないと思われる方向に進みだしている子どもを、
「うるさい親になりたくない」と放置してしまうことは、
親としての責任を果たしていないとも言えるでしょう。

今こそお母さんの役割が重要ですね!と、
保護者を勇気づけてあげてください。

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【3】WEEKLY IN-PUT

-教育コーチングの視点-

「コーチング・フロー」の構造

「リアルボイス」にする提案の具例は
主に「コーチング」の手法に基づいていることは
これまでもお伝えをしてきました。

実際のコーチングではセッションとして一定時間を確保し
面や電話などで場を設定して行っていきます。
そしてその内容は、思いつきの質問をするのではなく
戦略的に流れ「コーチング・フロー」を作ります。

そのとき、まず最初にすることは、ゴールの設定です。
自分の目標や理想のかたちを明確にすること。
手に入れたいかたちを描くことができなければ、
どんなにもがいても、手に入れることはできないと
考えるからです。

次に、現状を明確化をし、理想と現実との間にギャップを引き起こす
理由とその背景を見つめ、行動計画を立てていく。
「リアルボイス」においてご紹介しているやりとり例の
ベースとなっていることがお分かりかと思います。