「自分自身」に目を向けよう


少し前、日本でとある事件が起こりました。

親による虐待により、5歳の女の子がその尊い命を落としてしまったのです。

皆さんの目や耳にも、もしかしたら届いたかもしれません。

事件の裏側に何があったのかは(報道されている以上のことは)わかりません。

しかし、何があったにせよ、決して起きてはならないことが起こってしまいました。

「女の子の死は、事前に防げたはず」

と、今回のことをキッカケとしてネットを中心に

「子どもの命を守るためにできること」

を探る活動も始まっています。

「事前に防げたはず」

たしかに私もそう思います。

ただ、実際に子育てを経験する、あるいは真っ只中にいると「虐待」という行為自体は、実際に行っていなかったとしても

「決して他人事ではない」

と感じる方も多いのではないでしょうか。

慣れない土地で四六時中ワンオペ育児を続けているお母さん、とにかく寝ないひたすら泣き続けるお子さんを育てるお母さん、仕事との両立で生活バランスを崩しかけているお母さん、責任感が強くすべてを自分ひとりの力でクリアしていこうとするお母さん、子育てに加えて両親の介護に追われているお母さん……。

ほんの一瞬、心にスキマができてしまったとしたらーー。

脅かすわけではありませんが

「防げたはず」

の一方で

「起こりうること」

という側面があることに、気付かされると思います。

改めてお伝えします。
子育てに息苦しさを感じてしまいそうなときは、どうぞ自分自身に目を向けてください。

だれかに助けを求められるなら、すぐに求めてください。
今日くらい家族のためではなく、自分のためにご飯を用意してみてください。

自分のためだけに、美味しいコーヒーを入れましょう。
子どもの幸せは、おかあさんの幸せの延長にこそあるはずです。

written by 江藤 真規